世界観紹介
- illcccyh910
- 2025年5月15日
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更新日:4月26日

世界はかつて、空っぽの杯であった。
この世界の名は、ヌルヴァス。だがその名を知る者はほとんどいない。
やがてその杯は、内側から満たされる。
満ちたのは海――海は世界を満たして空っぽの杯を空と地に分けた。
杯に水が満ち切ったその時、杯の縁が欠けて月が生まれた。
月が瞬くたびに満たされた海に波紋が生まれ、停止した世界が時を刻み出した。
やがて、海の揺らぎは泡沫を生み出す。その泡沫は月の落とす影を纏い、ひとつの形を得た。
それが最初の生命――影の巨人である。
巨人はただ一つの存在であった。ゆえに己の孤独を知り、嘆き、その涙から新たな命を生み出した。
しかし、泡沫から生まれた命は不完全だった。生まれては弾け、形を保てず、やがて消えていく。
倒れ伏した巨躯は崩れ、肉は固まり、骨は連なり、♯イニティウムと呼ばれる大地へと変じた。
こうして巨人は終わりを迎えた。
だが、その上でなお、泡沫は未だ骸の上で生まれては消えてゆく。
ヌルヴァス――それは空であり、満たされ、そして欠けた世界。その内側で、すべては今もなお、揺らぎ続けている。
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